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コラム(第3回) 井戸端会議 ~集計すると失われるデータ~

【登場人物】
A君…入社1年目ながら何とか周囲の期待に応えようと頑張っている頑張り屋さん。
Bさん…入社5年目でA君の先輩。慣れないA君を何かとフォローしている。
C部長…入社20年のベテラン敏腕部長。何かと部下に厳しく、煙たがれている。

A君「部長の命令でアクセス解析ツールを入れてみたけど、使いこなすのに一苦労ですよ。」
Bさん「そうか?すごく使いやすいし、いっぱいデータ出てきて面白いやん。時間帯別アクセスの推移のグラフ見た?あれ面白いな。何でかわからへんけど夕方のアクセス多いんやなぁ。」(図1「時間帯別アクセス数の推移」参照)

図1「時間帯別アクセス数の推移」
図1「時間帯別アクセス数の推移」

C部長「Bさん、それは弊社の商品のターゲットが学生だからですよ。そんなこともわからずに何を解析しとるんだ。」
Bさん「こ、こ、こ、これは部長、奇遇ですなぁ。」
C部長「A君、今月のアクセス解析の報告書、明日までに頼むよ。我が営業企画部の評価に関わるのだからね。」

Bさん「あー怖い怖い。まぁA君、報告書作り頑張りや。」
A君「あぁ、部長の機嫌を伺いながら作るのやだなぁ。Bさん、手伝ってくださいよ。」
Bさん「しゃーないなぁ…。あれ?さっき部長、ターゲットがどうこう言うてはったけど、土曜日と日曜日のアクセスのグラフ見てみ。ほら、21時が一番多いで。」(図2「土日の時間帯別アクセス数の推移」参照)

図2「土日の時間帯別アクセス数の推移」
図2「土日の時間帯別アクセス数の推移」

A君「本当だ!でも部長には『1か月の集計だけ出せ』って言われたし、どうしよう?」
Bさん「とりあえず参考資料として添付してみたらええんちゃう?」
A君「そうします。」

C部長「なんだね、この余分なグラフは?」
A君「あ、それはですね。土日のアクセスだけ特徴的だったので参考資料として付けてみました。」
C部長「個々の事象を追っていたら、最後にはユーザーのアクセスをひとつひとつ解析しなければならないではないか!アクセス解析は集計することに意義があるんだよ!わかるかね、君。」
A君「失礼しました。以後、気を付けます。」(すごいことを発見したと思うんだけどなぁ。土日だけプロモーションの戦略変えたりしたら効果が上がるんじゃないかなぁ。)
Bさん「あ、でも、部長!商品を購入したユーザーだけ分析すると15時にアクセスが多いですよ」(図3「商品を購入したユーザーのみの時間帯別アクセス数の推移」参照)

図3「商品を購入したユーザーのみの時間帯別アクセス数の推移」
図3「商品を購入したユーザーのみの時間帯別アクセス数の推移」

C部長「Bさん、さっきA君に言ったことを聞いておったかね?集計したものをまたひとつひとつ分析したら元も子もないではないか。」
Bさん「失礼致しました。」(でも、この分析結果は、売上を上げるためのヒントになるんちゃうやろか。もしかしたら、学生の中でも商品買うてくれはった人はもっと絞られた階層かもしれへんで。)

1人1人の訪問者の特徴を把握するのは効率が悪い。

何万、何十万アクセスのサイトを訪れるユーザー1人1人の行動をすべて分析することは、あまりにも非効率的だ。データを集計することにより、一目でユー ザーの動向を把握できるほか、将来の訪問者の行動予測も立てられる。ただし、その一方で『集計すると情報は失われる』のもまた事実である。

C部長のように、集計データ至上主義にはまってしまうと、A君やBさんが発見したような本当に役立つ情報を見落とすことになる。大切なのは「データの集 計」と「分析の切り口」のバランスである。換言すると、分析の切り口こそアクセス解析から役立つ情報を見つけるカギと言える。

会社ごと、ホームページごとに最適な切り口がある。あなたの会社はどうだろうか?最適な切り口を見つけているか確認し、ホームページの改善に役立てていくとよいだろう。

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