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ウェブ閲覧環境分析レポート ~シビラのログを元に環境の変遷をレポート~
1.はじめに
弊社が運営すアクセス解析ツール「シビラ」を元に、ユーザがウェブサイトを閲覧する際に使用する閲覧環境について分析・考察しました。
ここ数年、ユーザのウェブサイトの閲覧環境は大きく変わっています。ノートPCの「横長ディスプレイ」の流れ、使用ブラウザの分散化などです。ウェブサイトを閲覧するユーザの閲覧環境を知ることは、ウェブサイトを運営する組織にとって大切なことです。その環境の変化を分析し、今後の動向を分析します。
2.総括
数年前まで、ウェブサイトの設計画面サイズを決める際は「横幅をどうするか」が課題でした。そして解像度の拡大に伴い、画面サイズは「気にしなくていい」という考えをお持ちの方も多かったと思います。しかし、ここ数年の注目ポイントは「縦長」をどうするです。また、ブラウザもマイクロソフトがInternet Exeplorerの自働アップデートの予告しましたが、バージョン6~9間でのバージョン分散は今後も続く傾向が見られ、firefoxなど他ブラウザの拡大も起きてきています。OSにしても、いまだWindowsXPが大きなシェアを持っています。
よって、今後は自社のサイトへの閲覧しているユーザの閲覧環境分析をして、ウェブサイトの運営に反映させることがますます重要となってきます。
3.OSについて
下図の「OSの変遷」は2008年~2011年のOSシェアの推移を表したものです。なお表を含め、全てのデータはシビラで取得したログをまとめて分析したものです。

図1.OSの変遷
ここからわかることは3つあります。
一つ目は、Windows XPが年々シェアを減らしているものの、いまだに最大勢力であるということです。弊社もXPは最大勢力でありますが、企業や官公庁では、業務システム等の関係や変更コストを鑑み、今もって変更を躊躇していることが推測されます。
二つ目は、Windows Vistaのシェア拡大が止まり、それに代わり最新バージョンであるWindows 7がシェアを伸ばし2位となっていることです。2012年後半にはWindows 8がリリースされることが予想されますが、XPとVistaのシェアが狭まることが今後予想されます。
3つ目は、スマートフォンとタブレット環境の拡大です。iPhone、iPad、Androidがそれにあたりますが、AUのiPhone取り扱いも始まり、2012年はこの3つのシェアが大きく伸びる事は疑いありません。
サイト運営者は、自社のOS分析を元に、スマートフォンでも使いやすいサイト作りや専用サイト作りの判断をすることが2012年には求められます。

図2.OSの変遷(グラフ)
4.ブラウザについて
次にウェブブラウザについて考察します。
ウェブブラウザは、先日、MicrosoftがInternet Explorerの自動アップデートを順次実施することを発表して話題になりました。日本でもおそらく2012年内には実施されるでしょう。
ただ、日本では、大手企業や官公庁中心にInternet Explorer6(以下IE6)に依存したシステム運用を行っている組織が多いという事情もあり、米国のように大きなIE6のシェア減少は考えにくいでしょう。Microsoftの発表だと、日本におけるIE6のシェアは2011年12月現在で5.9%ということですが、シビラの集計ではそれより高い値となりました。

図3.ブラウザシェア
まず、ブラウザ全体としては、IEのシェアは減少傾向にあるものの、今もって圧倒的な最大シェアとなっています。その一方で、スマートフォンの浸透も影響しSafariがシェアを伸ばしています。この数字は全データを集計した結果ですが、サイトによってはGoogle ChromeやFirefoxがシェアトップを争い、また合計でシェア過半数を大きく超えるサイトもあります。
サイト運営者は、自社のブラウザシェアに注目しウェブサイト運営方針を決める必要があります。
次に、IE内でのシェア推移です。

図4.IEシェア
IE9が伸びているものの、Windows XPでのバージョンアップ上限がIE8ということもあり、まだ20%にも満たない状況です。IE8は過半数を超えた時期もありましたが、最近のPC購入者がWindows 7に流れる事もあり減少傾向です。IE7はトップのシェアを誇った時期もありましたが、減少傾向にあるIE6とほぼ同じ数字まで落ちています。
注目は、IE6が低下傾向にあるものの、ここ1年は減少度合いが緩くなっていることです。IEにおける問題として、Microsoftが「腐った牛乳」と発言しバージョンアップを促しているにも関わらず、IE6の利用ユーザ減少が進まないことでしょう。ウェブサイトによってはIE6のシェアが20%を超えるサイトもあり、特にBtoBサイトにおいて、ウェブ担当者はバージョンの範囲選定をブラウザシェア動向を元に行う必要があるのではないでしょうか。
5.画面解像度について
(1)解像度について
画面解像度は、横幅と縦長さで構成されます。まず、その組み合わせの表です。

図5.解像度
上図は、解像度の組みあせでアクセス数の多い上位のものをピックアップしたものです。
従来のPCで多かった「1024x768」は減少傾向にあるものの、今もってトップシェアです。そして、ノートPCの主流であった「1280x800」もピークを過ぎたものの多い状況です。そして、3位に来るのはデスクトップ型PCで主流である「1280x1024」です。こちらは伸び悩みの状況です。
そして、シェアを大きく拡大してきたのが昨年ノートPCの主流であった「1366x768」。それ以降は大型の画面解像度が続き、二極化の流れを示しています。
ここでの注目はディスプレイサイズの縦長です。ディスプレイの横幅は一番小さいものでも1024ですが、縦長は縮小傾向にあるのです。そこで、縦と横を分解してシェアを見ていきます。
(2)横幅と縦長を各々わけて見た場合

図6.解像度(幅)
まずは横幅から。
1024pxは減少傾向にあり、1280pxがトップをキープしています。1366pxがシェアを拡大し、それ以下も大きなサイズが拡大傾向にあります。
ウェブサイトの横幅はブラウザお気に入りを出しても収まるサイズを基準にされる方も多いと思いますが、横幅800pxではみ出すことはほとんどなく、サイトによっては900px以上あっても問題ないこともあります。
では、縦はどうでしょうか。

図7.解像度(高さ)
768pxも800pxも減少傾向に一時期ありましたが、昨年は横ばいに転じています。
この表にないものも含めると、800px以下の縦長さのものが過半数を占めていることになります。
最近ヤフーの検索結果において、検索フレーズによってはリスティング広告が5件上部に表示されるようになりましたが、画面の縦長が768pxの場合、自然検索の結果は表示されません。リスティング広告優位の流れともいえます。
また、ウェブサイトにおいてはヘッダーの縦長を縮小し本文を上部に出さないと、コンテンツに何があるのか認識されない可能性もあります。
今後は縦幅をコンパクトにすることがサイト運営会社にもサイト制作会社にも求められます。
6.今後の注目
- 今後の注目は、スマートフォンとタブレットのシェア拡大。サイズを調整する機能があったり、正確に解像度を測定できないものもあるが、タップしやすいサイズのボタン作成や大きな文字サイズ、上部へのコンテンツ表示などがますます重要になる。
- Windows8のリリースも噂される中で画面サイズやブラウザの変化も注目である。
- IE6がどれぐらいのスピードでシェアを低下させるか。
この3つが2012年の環境分析のポイントであると思います。
シビラとは
「シビラ」は、通常のアクセス解析ツールでわかる項目はもちろんのこと、メルマガやバナー広告からのクリック数や、ユーザの通った経路、PPC広告やSEOなどの効果が測定できる機能など、マーケティングに活用できる機能を多く組み込んでいます。


